2017年7月16日日曜日

香天集7月16日 石井冴、中辻武男

香天集7月16日 岡田耕治 選

石井 冴
黄蝶いま石から生まれ少し濡れ
ハンモックまぶた閉じればすべて見え
あめんぼう村を一周していたる
この水に鯰居るはず誰も見ず

中辻武男
生き甲斐の一つ夕べの冷奴
夕暮の波立つアロハシャツ出せば
蝉の声たま持つ子らが木に縋る
朝顔の見頃となりし色使い

【香天集鑑賞】今回は、安田さんが7月2日の香天集を次のように鑑賞してくれました。このような鑑賞文も、どんどん掲載していきます。
◇安田中彦
 7月2日香天集の玉記玉さんの句はとても魅力的でした。
・逝く夏のみしみし噛んでものの種 玉
「逝く夏」と感傷的フレーズで始まりながら、近年の残暑のはんぱなさを考えればやはりバイタリティが必要ということでしょう。
・透明な夏の雨です放送部     玉
 下五への飛び方に意外性があり、心地良いです。
・青蜥蜴おや年輪が濡れている   玉
青蜥蜴、濡れている年輪、それに気づいた私(「おや」がこの句のポイント)、場面がしっかりと浮かびます。
・生卵に番号いきなり夏野     玉
これは飛び過ぎていて、私には理解できませんでした。
4句の中で特に「青蜥蜴」の句が良かったと私は思います。

他に、砂山恵子さんの次の句にもひかれました。
・理由なく集まる家族緑の夜    恵子

 「理由なく集まる家族」というゆるさを表現するなら、「緑の夜」はひらがな表記で「みどりの夜」かな。
*岬町多奈川駅にて。

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