2018年10月10日水曜日

胸鰭が欲しいだなんてバルコニー 玉記 玉


胸鰭が欲しいだなんてバルコニー 玉記 玉
「香天集」53号。魚のひれ、それも胸びれが欲しいとつぶやく人とバルコニーに居る、そんな物語の一場面からさまざまな想像が広がります。胸びれは、例えばバルコニーから飛び立とうとするには、あまりに小さすぎます。ここがやがて海の底に沈んで、ここから泳ぎだそうとする、そんな未来さえ想起できるほどです。直ぐには役に立ちそうもない「胸びれ」は、直ぐに役立つものを押し付けられるようにして暮らす、この私たちの息を整えてくれるようです。
*あきた芸術村にて。

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