行く先はどこでもよくて春の水 仲 寒蝉
「俳句」三月号「四大元素」から。風・火・水・土の四大元素のうち、水の句を選びました。一読してイメージしたのは、雪解水です。雪として静止していた水が、春になって動き出します。そんな水を見ていると、「行く先はどこでもよく」という気分が浮かんできます。思えば、行く先があり、約束の時刻があり、帰る場所と時刻があるという暮らしを当たり前のようにしています。しかし、この水のように、どこに行こうとしているのかなどはお構いなしに、ただ光を浴びながら流れていく、そんな日もあっていい、そんなことを思わせてくれる元素です。
大阪府高槻市にて。
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