2016年1月21日木曜日

整列を崩さぬ早春の並木 宇多喜代子

整列を崩さぬ早春の並木 宇多喜代子
「俳句アルファ」2-3月号。並木が整然と春を迎えようとする、どちらかというと当たり前の内容に揺さぶりをかけているのは、一句のリズムです。5・4・5・3という切れがいいけれども、収まろうとはしないこの独特のリズムによって、整然としている並木さえも、どこか落ち着きを崩しはじめます。鈴木六林男師は、「瑕瑾(かきん)を残せ」と指導しました。同じような俳句ばかりを並べるのではなく、傷を残せと。宇多さんの「早春」と題した10句中、この句がまさに瑕瑾なのでしょう。この瑕瑾に注目するよう、タイトルが付けられているのです。

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