2016年1月30日土曜日

手袋や東京駅に棲むこだま 市川 葉

手袋や東京駅に棲むこだま 市川 葉
『市川葉俳句集成』邑書林。駅は手袋を最も意識する場所です。駅に着けば手袋を脱ごうかどうか、発つときははめようかどうかと判断しているからでしょう。東京駅のに運行回数の減ったこだま号が停車しているところでしょうか。いや、大きな駅舎ですからこだまのように反響しているのかもしれません。さらに聴いていると、それは故郷を後にしてこの東京駅に降り立った多くの人の声のようです。

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