2016年3月18日金曜日

貘枕いづれの世にぞ目醒めたる 有馬朗人

貘枕いづれの世にぞ目醒めたる 有馬朗人
「俳句α」4-5月号。「獏(ばく)」は、象のような鼻、サイのような目、牛のような尾、虎のような足を持ち、その皮を敷いて寝ると湿気を避け、邪気を払うと言われました。文化財として残っている枕にも、漠が描かれているものがあり、悪い夢を獏に食わせてしまおうという願いから作られたものです。「旅行く日々」と題された10句には、何処にでも出かけようとする自在さが感じられます。それは、空間としての自在さであり、時間としての自在さでもあります。「いづれの世」の「いづれの場所」へも魂を遊ばせることができ、そこで生起することを愉しもうとする有馬さんの目が輝いています。

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