2016年3月26日土曜日

どこからも見えて淡海の沖霞む 鈴木六林男

どこからも見えて淡海の沖霞む 鈴木六林男
鈴木六林男師は晩年、よく淡海に出かけられました。淡海を見ていると、日常の様々なことから抜け出せるように感じられます。それは、六林男師が深夜まで本を読み、文章を書き、俳句を書く営みの果てに、湯舟にその身を浮かべるような感覚ではなかったかと想います。淡海はどこからも見えて、しかもどこからも遠く霞んでいます。その事実を見つめる視線は、かすんではいません。

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