2016年4月1日金曜日

わが磨きわが履く靴に花の雨 小川軽舟

わが磨きわが履く靴に花の雨 小川軽舟
「俳句」4月号。今日の大阪の桜は満開に近づきましたが、あいにくの雨となりました。いつも自分で磨くお気に入りの靴が、雨粒を湛え始めています。しかし、この花の雨には、濡れることもよしとする明るさが感じられます。人を見る目がある人は、まず靴を見るといいます。目立たないからこそ、その人のことが一番よく分かる、と。俳人・小川軽舟さんの俳句の高い技量は、このような靴へのいたわりと通底しているのかも知れません。

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