2016年5月10日火曜日

蟇の息づかひ間近にしてゐたり 茨木和生

蟇の息づかひ間近にしてゐたり 茨木和生
「運河」5月号。喉を上下させて、目をみはっている蟇(ひき)の息づかいが目の前に蘇ります。何度かこの光景を目にしているけれども、言葉にならなかったのです。それを茨木さんが美事に定着させてくれました。誰もが見なかった新鮮な景物を書いた俳句も魅力的ですが、多くの人が見ていて俳句にはしていないことをずばっと書いた俳句との出会いに、心が洗われます。作者はことのき、蟇の息づかいから、生きて在ることの尊さを教わっていたのかも知れません。

0 件のコメント:

コメントを投稿