2016年5月21日土曜日

話すたび気息を漏らし花菜畑 曾根毅

話すたび気息を漏らし花菜畑 曾根 毅
「俳句四季」6月号。「気息」という言葉を生かすように作られた、そんな気がする一句です。大辞林では、①呼吸。いき。②気持ち。とあります。息をもらしたのですが、同時に気持ちをもらすように話したのでしょう。二人でしょうか、三人でしょうか。ゆっくりと語り合う目の前に、見渡すかぎり菜の花が広がっています。「菜の花色の夢が欲し」と言ったのは橋閒石ですが、この「気息」は閒石さんの夢にも通じているように感じました。

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