水掛不動苔のしとども薄暑なる ふけ としこ
「ほたる通信Ⅱ」46号。「法善寺にこいさん通り梅雨の月」という句もありますので、大阪千日前の法善寺水掛不動でしょう。「助けて下さいお不動さん。たのんまっせ、お不動さん」と心を込めて水を掛け、願いを届けると、何でも願い事の手助け・後押しをしていただけるとのこと。大勢の人がそれぞれの願いをもって水を掛けるので、お不動さんは全身に苔をまとってい、絶えず濡れています。自分も水を掛けておいてこんなことを言うのはおこがましいのですが、人々の願いの多さ、重さが迫ってきます。その感覚を、「薄暑」という、これ以上ない季語で表現されました。
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