2017年1月20日金曜日

思い出のほかには何も無い二月 津沢マサ子

思い出のほかには何も無い二月 津沢マサ子
「俳句α」2-3月号。コメントには、「齢を重ね」「いま振り返ってみると、過ぎ去った日は影絵のように心の中をさまよっている」とあります。歳とともに、現実を生きながら、思い出の中にも生きている、そんな重層性が出てきます。亡くなった人と対話したり、出かけた場所を再訪したり、思い出の中はどんどん豊かになってくるのです。「思い出のほかには何も無い」と聞くと、若い人は「かわいそう」と想うかも知れませんが、いえいえ決してそんなことはありませんよ。寒い二月になりそうです。寒い現実はほどほどにして、影絵の躍動する思い出の中に遊ぼうではありませんか。
*たこ焼き割烹「たこ昌」竹粋亭(堺市・鳳店)

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