音楽 岡田耕治
如月の細身に黒をまといけり
センサーの少し遅れて春灯
蕗味噌や酒四合をもたらされ
田楽に二つの言葉つながりぬ
誰よりも研究が好き蕗の薹
春の家どこから出てもいいと言う
ガソリンを満タンにして春の海
犬ふぐりだけの日向となりにけり
二本目に添えられてくる木の芽和
風ありて駅のホームの薄氷
ジーンズの男を穿いて青き踏む
おしゃべりな三回生の春休
地下鉄に長く乗る日の春嵐
春の浜紐一本を這わせゆく
音楽の中を降りやむ春の雪
ゆっくりと急いでいたる春時雨
如月の首伸ばし飛ぶこうのとり
鶯にサンドイッチを開きけり
*高槻市カフェ・コモンズにて、インプロ・ワークショップに参加。
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