2017年3月19日日曜日

拾はれず踏まれず黒き皮手袋 津川絵理子

拾はれず踏まれず黒き皮手袋 津川絵理子
「俳句α」4-5月号。道に皮の手袋が落ちています。黒く、生々しくくそこにあります。片方だけなので、きっと困っているだろうな。もしかすると、ここへ取りに来るかもしれないと、そんなことを思いながら往きました。ところが、復りにも手袋はそのままそこにあるではありませんか。誰にも拾われないで、もちろん踏みつけもされずに、持ち主の手の形をたたえて。
*岬町の識字学級にて。

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