野に咲く一輪の花に和し、
小さな生き物に息を合わせ、
人として伝え続けるべき言葉を紡ぐ。
耕治俳句に円熟期の静かな眼差しが光る!
前句集『学校』以来20年ぶり
1996年1月より2014年3月までの
465句を纏めあげ、満を持して世に問う!
栞文より
第1章「先生」は、一九九六年一月~二〇〇四年一二月まで。「花曜」編集長 として、鈴木六林男師の近くにあって同誌を編集しながら俳句と向き合った時期の作品である。「鈴木六林男に代わって『花躍』を編むこと」というミッションは、否応なく私を育ててくれた。「花曜」の読者は、俳人だけでなく、詩人や作家、思想家など多岐に渡っていたので、その方々との出会いや交信は、今も私の財産となっている。
岡田耕治・・・・・「後記」より
○帯より「集中十句」
一片も散らぬときくる桜かな
死者として生きはじめたる山茶花よ
荒天なお水仙として集まりぬ
春立ちぬ綺麗なふくらはぎのため
梅雨のガマ伝えるためにここに立つ
八月の音立てて裂くカレンダー
一瞬に払い落とさん春の雪
蛍籠外にも蛍ついてくる
油虫片方の羽収まらぬ
広島の銀杏黄葉として黙る
○発行所
邑書林 (定価 2,200円+税)
◆句集『日脚』: 岡田耕治(おかだ・こうじ)
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