われよりも淋しさを知る仔猫かな 正木ゆう子
「俳句」7月号。教員をめざす大学生と話していますと、希望よりも不安を口にします。学校のサポートに入っている学生や教育実習などで現場を体験すればするほど、教員としてやっていけるかどうか、言うことを聞かない子どもにどう接したらいいのか、保護者にはどのように対応すればいいのかと、不安はつのります。教員として勤めてきた私を振り返ると、不安になったこと、苦労したことは山ほどありましたが、子どもがふっと見せてくれる笑顔や「ありがとう」という言葉が、何度も教員をしてよかったと思わせてくれました。私が受け持つ学生は、いわば「仔猫」なんですが、この子たちがいちばん傷つきやすく、もっともヒリヒリしているのです。
*大阪教育大学天王寺キャンパスにて。
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