透けるまで伸びきってゆくなめくじり 中村静子
香天集選後随想。カタツムリは可愛いけれど、ナメクジは苦手という人がいます。ナメクジの中には、背負った貝殻が退化して無くなったカタツムリも含まれているとのことですから、貝殻がない分中身がよく見えてしまうからでしょうか。ところが、この句のようになめくじを綺麗に表現してもらうと、随分その印象が変わります。昨日から続いていた秋雨は止んだようですから、雨の粒をたたえた大きな葉の上をどこまでも伸びて、やがて透明になる、そんななめくじを見つけに行きたくなりました。
*大阪教育大学天王寺キャンパスにて。
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