香天集2月10日 岡田耕治 選
柴田 亨
語り合う色たちときに暗い
電飾に憧れはなし信号機
春疾風見えない明日引き連れて
口紅の褪せて尊き仏かな
三好つや子
冬空の愚直な正面鍬光る
一・一七忌記憶の咳が止まらない
水仙のリンリンリリン神の私語
寒暮いま西東三鬼の声がした
中村静子
枯蓮折れてより筋あらわなり
マフラーが小犬に引かれゆきにけり
読み返す本に残りて木の葉髪
初夢や誰につながる糸電話
砂山恵子
立春や寝てはをられぬ朝ぼらけ
春隣静かに雨の音を聞く
自手練の小さなあかり春の夜
聴診器外してよりの初鶯
*昨日の大阪句会場、ホテルアウィーナ大阪にて。
0 件のコメント:
コメントを投稿