柴田 亨
赫赫と闇に溶け行く十二月
空白は夢の大きさ新手帳
ハヤブサを狙う三脚冬日向
猫といて欠礼はがき確認す
辻井こうめ
落葉踏む櫟林の愉しけれ
結球す時計回りの冬菜かな
風を聴く座禅道場散紅葉
あたたかい色の灯りや年用意
橋本惠美子
クマムシが先に住みたり後の月
昨日より明日を選び神渡
首のない鶏走る年の暮
点灯の瞬間を待つ懐炉かな
中濱信子
桃一つ二人で食すことにする
金木犀噂話のひろがりて
文化の日郵便受けに「俳句四季」
木守柿昏れ残りたるひとところ
岡田ヨシ子
ゆっくりとひょうたん南瓜色深む
一年を迎う結婚日向ぼこ
冬帽子白髪をかくすために編む
千両を根づかせている土のあり
今日・明日と若い教職員と合宿に入りますので、
一日早いですが、アップします。
*大阪教育大学柏原キャンパスにて。
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