2016年2月20日土曜日

チューリップ出てくるはずの鉢覗く 瀬戸優理子

チューリップ出てくるはずの鉢覗く 瀬戸優理子
「WA」73号。第33回現代俳句新人賞受賞作品から。秋、形のふっくらした球根を選び、少し浅めに鉢植えしたチューリップは、春が近づくとこの土から顔を出してくれるはずです。どんな高さで、どんな花を咲かせてくれるのか、それを楽しみにしながら時に鉢の中を覗きます。特に水やりもせず、外に出したままですので、かえってその成長が気になるのです。流れゆく日常を切り取る、清冽な眼差しの書き手が登場しました。

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