「里」11月号。高槻市の棚田で米を作っている知人から、5キロの米をいただいたことがあります。棚田ですから大きな機械を入れることもできず、昔ながらの農法で、手で刈り取り、天日に干した米粒です。コシがあって粘りも強く、ハリのある美味しさでした。多くを語らないこの句を読んで、もう10年も前になるでしょうか、その時の米の味を想い起こしました。稲を刈ることは、空を拡げることなのだと、きっとその知人も感じているにちがいない、と。米を育てる多くの人が感じていることを、このように鮮やかに言葉にできるのが俳句なんですね。
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