2016年7月6日水曜日

顔面といふ涼風を享くるもの 仲 寒蝉

顔面といふ涼風を享くるもの 仲 寒蝉
「港」7月号。人間の体の中で最も目立つ顔。鷲田清一さんは、自分の顔は決して肉眼では見ることができないと書いておられます。肉眼では見られない、その時々で表情を変え、なかなか思いのままにならないこの顔ですが、これはそもそも「涼風を享くるもの」だという定義に、何よりの涼しさを感じます。権威や力を表したり、不安や混乱を表したり、化粧したり、誘惑したり、そのような目的ではなく、ただ涼風を享受する、そんなひとときが今日の私にも訪れますよう。
※写真は、大阪教育大学天王寺キャンパスの「希望」と名付けられた像です。

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