2016年8月26日金曜日

沙羅落ちてこの世のものとなりにけり 木村 朴

沙羅落ちてこの世のものとなりにけり 木村 朴
 香天集7月31日。沙羅双樹の白い花が、樹の周りに散っています。樹に咲いているときは、私に緊張を強いるほど白い花でしたが、こうして散ってしまうと、どこかほっとするような気がします。この安堵感を「この世のものとなりにけり」と、これ以上ない表現を得ることができました。命に限りがある、それがこの世のものの宿命ですが、それが静かに書き留められています。
*北琵琶湖から竹生島に渡る遊覧船です。

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