2016年8月27日土曜日

世界病むを語りつゝ林檎裸となる 中村草田男

世界病むを語りつゝ林檎裸となる 中村草田男

「俳句界」9月号。さらば「萬緑」!という特集号の巻頭に置かれた一句に、編集部の見識の高さを感じます。家族や友人を大切にした草田男さんですから、向き合って林檎を剥きながら対話する情景が浮かびます。しかも、対話するその内容が、世界が病んでいるという内容なのです。そう語った時から半世紀以上経った今、草田男さんはこの世界をどのように見ておられるでしょうか? もっと身近な人ともっとこの世界を語りたいと、そんなことを思わせてくれる一句です。
*北琵琶湖ホテルのエントランス。

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