2016年9月8日木曜日

自転車を押せば濃くなる天の川 早瀬淳一

自転車を押せば濃くなる天の川 早瀬淳一
「船団」110号、第8回船団賞受賞作から。乗ってきた自転車を止めて、星を見ながら考え事をしていたのでしょうか。自転車に乗るのではなく、「押す」というさりげない行為が、この場合とても効いています。もう少し、星空を見ながら行こうという心を感じますし、誰かと一緒にいて話ながら押していくという姿を想像することもできます。気持ちがいいから行動が生まれるのではなく、自転車を押すという行動が気持ちの流れを生む、そんな細やかな情景の書き手と出会うことができました。
*泉佐野市から見える列車と秋の花火です。

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