雪晴 岡田耕治
一斗缶蹴りし火の粉の焚火かな
雪つけて朝日を浴びて入室
鉛筆と紙と息立て大試験
雪晴の朝から風呂を沸かしけり
湯上がりの指が抓みし冬林檎
雪原を渡ってゆけり風の息
枯蓮を切り揃えたる明るさよ
カウンターの内と外にて春を待つ
最後にするから熱燗はもっと熱く
我が身から離れんとして風邪の熱
毛糸帽脱ぎたる声を近くにす
二階から脳天を見る寒暮かな
*大阪教育大学天王寺キャンパスの写真展。「識字のこれまで、いま、これから」の題字を書かせてもらいました。
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