2017年5月28日日曜日

香天集5月28日 玉記玉、澤本祐子、北川柊斗ほか

香天集5月28日 岡田耕治 選

玉記 玉
五月来る最も低い木のままで
目の合いし金魚もひとり遊びかな
蛍の乱ではないか一歩前へ
紫陽花はいつもモノクロ父の駅

澤本祐子
たんぽぽの上に拡げて設計図
金釦針箱にあり卒業す
決断のゆっくりと踏む春の泥
登廊左右の牡丹なだれけり

北川柊斗
言い過ぎる前に山桃ふふみけり
緑陰や千本鳥居風ぬける
糸雨のなか蜘蛛の囲の艶めけり
どくだみのゆるやかに闇おかしゆく

橋爪隆子
春日傘重ね合わせて立ち話
釜揚げのしらすのまなこ食べぬ子よ
春の夜空気の抜けたメロンパン
天あおぐ時は一人や桐の花

木村博昭
世界いま選挙の時ぞ葱坊主
熱やっと下がったという子供の日
酒少し控えておけり豆の飯
一匹の蟻のゆくえと老人と

古澤かおる
夏に入るボディソープの消費量
葉桜やうっかり口を開けて寝る
夏料理その真ん中の八宝菜
一つでも売りますという柏餅

越智小泉
酒好きの遺影に新茶供えけり
二人ずつ掛ける木の椅子若葉風
鯉のぼり丸のみにする風のあり
深深と雨後の四葩が彩極む

西嶋豊子
何時までも仔猫と遊び遊ばれて
名の知らぬ花に囲まれ耕しぬ
片蔭やなじみの椅子の二つ三つ
揺れはじむ梅花藻の花せせらぎに

*大阪狭山市の若い教職員に俳句づくりの授業をしました。

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