一辺 岡田耕治
朝曇このままカフェに居ることに
炎天や見えずなるまで見送りぬ
一列に始まっているプールかな
ありあまる葉桜にして枝垂れけり
青葉闇本と対話をはじめたる
友情を行ったり来たり天道虫
昼寝より覚めて講義の終わりけり
誰からも見えないという木下闇
さくらんぼ一眼レフの近づきぬ
弁護士のバッジを前にビール飲む
最速の一辺にしてかたつむり
上からの目線を受けて天道虫
初蛍距離を保ってついてゆく
蚊遣香亡き人の声立ち上がる
水打って柔らかくなる背骨かな
*弁天町居酒屋「磯野家」。
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