香天集6月18日 岡田耕治 選
加地弘子(6月)
白日傘恵子の秀句携えて
裏庭へ個展の伸びて鉄線花
夏帽子誰かに忘れられてあり
青芒習わしとなる深呼吸
石井 冴
青柿の間合いに考を捜しけり
あかがねの馬のむかしをさみだるる
カタツムリを選ぶ女の腕飾り
食べて歩くパッションフルーツよく熟れて
加地弘子(5月)
ゴールデンウィーク雲と渋滞す
空と海色を揃えて夏休み
ものの芽やまずは名前を述べてから
夏の蝶来る時いつも不意にくる
中辻武男
枇杷の実を摘む音惜しむ里鴉
川の風涼ししきりに鳶舞い
雨風をこの世で受けて燕の子
交流戦球場夜空喝花火
*泉佐野市内にて。
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