夏休 岡田耕治
たっぷりとインクを吸わせ夏休
冷蔵庫何度も中学生の来る
さまざまな笛を繰り出し夏芝居
鳥の目を浴び続けたる青岬
蝸牛一つの疵を背負いけり
心太半分を食べ風を待つ
油蝉翅片方が生きてあり
梅酒を濃い目に作る読書かな
空蝉の集まってくる昼休
みんみんに生まれて翅を濡らしけり
校長が自ら供す麦茶かな
梅干の何処でも食える握り飯
昼寝の子ずんずん重くなってくる
眠くなる目を見て話す夏休
洗い髪乾かしてから出てゆけり
*岬町小島にて。
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