数え日 岡田耕治
数え日のよく見えている石と空
煤逃の身を乗り出していたりけり
もういいと声のしている毛布かな
待っており時雨の窓に近づいて
霜の夜ゆっくり速く辞書を繰る
幾度も寝返りを打ち白障子
極月の大きな橋へ歩き出す
数え日の誰も乗らなくなる木馬
アクセルを踏み込んでゆく落葉かな
白息に向かい各各出勤す
目を閉じて声出しており冬の海
雪うさぎ途中でやめることにする
日光をのんびり含み冬の雲
大焚火透明になることのあり
*京都嵐山にて。
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