2018年2月14日水曜日

山を視る山に陽あたり夫あらず 桂信子

山を視る山に陽あたり夫あらず 桂信子
『大阪の俳人たち7』中村純代さんによって、桂信子さんの人と作品味わいました。この句には次のような桂信子さんの言葉が添えられています。「究極のところに立たされたら、季語は入れなくちゃいけないというものではないと思います」。中村純代さんも、次のように書いています。「確かに、臨終の夫を目の前にした時の、切実な必死な思いに季語は必要ない」。臨終の夫から目を離して、山を見るのではなく、「視る」なんですね。そこに信子さんのきっぱりとした意思が感じられます。全身に陽を浴びている山は、信子さん自身の姿にちがいありません。

*大阪教育大学柏原キャンパスにて。

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