2018年2月6日火曜日

寒椿眸の語るひとありき 花谷 清

寒椿眸の語るひとありき 花谷 清
「藍」二月号。漱石の『草枕』に「昔の人は人に存するもの眸より良きはなしと云つたさうだが」とあります。眸(みとみ)は、目へんに牛の鼻輪と書きますが、何より牛の目は印象的です。寒中は、これといって色づいているものもなく、寒椿を見つけるととても鮮やかに感じます。色を失った眸が増えてゆく中、とても眸の生き生きとした人と出会いました。その人と言葉を交わさなくとも、それだけで励まされる、そんな眸だったにちがいありません。
*岬町小島にて。

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