最先端 岡田耕治
花桐と同じ高さへ上昇す
明暗の明を増やして桐の花
蓮華草こぶしを突いて立ち上がる
たっぷりと歩いてゆけり竹の秋
まくなぎを識りまくなぎの中に居る
筍を食べきっかけを掴みけり
雀の子最先端を降りてくる
ペン先の細きを選び五月の夜
藤棚を離れ思案の進みけり
夏に入る憲法二十六条と
赤い躑躅この参道を狭くして
夏の星遠くから見ることにする
ろうそくの火だけとなりて子どもの日
蝸牛子の目が濡れてとらえたる
三歳の口いっぱいの苺かな
*大阪教育大学柏原キャンパスの朝。
0 件のコメント:
コメントを投稿