2018年8月10日金曜日

初蝶に翅わたくしに両手あり 柴田多鶴子

初蝶に翅わたくしに両手あり 柴田多鶴子
『季題別柴田多鶴子句集』邑書林。初蝶が柔らかな翅を広げました。間もなくこの空へ飛んでいくことでしょう。私にも同じように両手があって、これを使ってどこへでも飛んでいくことができます。「習」という漢字は、羽と白とからなっていて、白は雛鳥の胸の色を現しています。生まれたばかりの初蝶のように、羽をつかって羽ばたいていく、そのためにどん欲に習うことをしてきた作者の全容が姿を現しました。御出版、おめでとうございます。
*守口市役所にて。

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