2018年8月11日土曜日

魂の重さほどなる草の露 青木澄江

魂の重さほどなる草の露 青木澄江
 句集『薔薇果』角川書店。明け方、露が草の上に光を持ち始めました。この一粒を「魂の重さほど」だと感じる作者の暮らしを想像してみます。大切な人とつながり、大切な人を失い、この命を全うしようとする。そんな作者にとっての魂は、草の上に結ぶほどの軽さであり、明けてくる光を集めるほども重さでもありましょう。読むほどに心が落ち着いてくる一巻、御出版おめでとうございます。
*大阪教育大学天王寺キャンパスにて。

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