店長 岡田耕治
目から目へ伝えていたり今朝の秋
ていねいに読み八月の新聞紙
秋暑し電柱の陰たどり行き
秋来ぬと和歌集を置く枕元
店長の肩甲骨に秋立ちぬ
立って聴く講義を囲み曼珠沙華
もうこれを最後にすると障子貼る
呟きを大きくしたる檸檬かな
敗戦日少しずつ水足している
父母とたっぷり食べて仏掌薯
ブルーシート西瓜の種のよく滑り
盆の月手にぶら下がる子との距離
コスモスに委ねていたることのあり
虫の声絵本の内も外までも
秋灯を消してラジオを聴いており
*大阪教育大学天王寺キャンパスにて。
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