秋の雲わがあくがれの海が見ゆ 大津留 直
秋の雲わがあくがれの海が見ゆ 大津留 直
俳句大学。雲を見たことによって、海を、しかも「わがあくがれの海」を想起されました。きっと直さんの記憶の中に澄んだ秋空を流れる雲と、音を立てて寄せる海のしぶきが在るのでしょう。鈴木六林男師に「鰯雲このごろ日本海を見ず」があります。六林男師は、「見ず」と否定することによって海を想起させ、直さんは「あくがれ」という想いによって海を顕在化させました。あくがれは、「憧」と書き、童の心を表します。
*昨日の上六句会場、ホテルアウィーナ大阪にて。
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