2018年8月30日木曜日

秋風や暦の少し薄くなり 川崎果連

秋風や暦の少し薄くなり 川崎果連
 俳句大学。「秋風や」と始まりますと、まず原石鼎の「秋風や模様のちがふ皿二つ」が浮かびます。模様の違う二つの皿から色々なことが想像できるからです。果連さんは、カレンダーが少し薄くなったと事実を述べました。そこから石鼎の句のように色々なことが想起できます。暦は命と言い換えてもいいでしょう。残された暦、残された命、一枚一枚どう剥がしてゆくか、薄くなったからこそ、残りの時間を大切にしていこう、そんな志が伝わってきます。

*大阪府堺市にて。

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