ハイタッチ 岡田耕治
意識あるうちに身を置く花野かな
腕時計秋思から出ることにする
手を繋ぐ行方にありて虫の闇
父に
赤飯の卒寿を祝う今年米
干柿のところどころを眠りけり
真っ直ぐに立つこと難し雁来紅
狗尾草ハイタッチして別れたる
二回目を月光で読む句集稿
村祭地べたに酒を撒いて立つ
胸に抱きリュックサックの林檎の香
高齢が先に来て坐すばったんこ
秋あかねどんどん話ずれてゆく
追・樹木希林
秋逝けりゴンドラの唄口遊み
学力の日本一の吊し柿
月を待つ無造作に椅子並べ置き
水槽の中を遮二無二鰯かな
*大阪梅田にて。
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