十二月八日、今日は開戦日だなと思いながら、いつもの理髪店の椅子に坐っている。ただそれだけのことしか書かれていないので、かえって様々な思いが往き来する。こうしてこの椅子に坐って散髪ができるのは、何時までだろう。社会は大きく早く変化しているのに、私(たち)の暮らしは、いつもと同じだが、これでいいのだろうか、と。本誌に、鈴木六林男生誕一〇〇年に相応しい書き手が登場したことを喜びたい。「香天」54号「香天集」より。
*写真は、昨日まであべのハルカスで行われていた「毎日現代書 関西代表作家展」で、書家の下阪大鬼さんがわたしの「春の海歩いて渡る人のあり」という句を作品として発表してくださいました。
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