2019年2月21日木曜日

身の洞を抜けて桜の洞に入る 柿本多映

身の洞を抜けて桜の洞に入る 柿本多映
「575」2号。桜の老木の根元にぽっかり穴が空いています。
一見哀れに感じますが、この洞もこの桜の苦労や困難を表して
いると思うと、入ってみたくなりました。もちろん生身では
無理ですので、まずこの身から離れて、透明になってそこに
入ってみました。なんと、清々しく、温かいことでしょう。
この木は、この洞から朽ちていくのでしょうが、それは痛み
ではなく、このような安らぎがひろがっていくなのにちがい
ありません。「575」は、高橋修宏さんの個人誌。
高橋さん、いい編集をなさいましたね。
*岬町多奈川にて。

0 件のコメント:

コメントを投稿