2019年2月23日土曜日

新興俳句という青き川蒼き海 寺井谷子

新興俳句という青き川蒼き海 寺井谷子
「ウエップ俳句通信」108号。新興俳句は、「日本国語大辞典」や「ブリタニカ国際大百科事典」では、「壊滅」したと書かれています。しかし、私のように新興俳句の系譜にある者としては、「壊滅」ではないだろうと思っています。どちらかと言えば、「日本大百科全書」に平井照敏さんが書かれている次の表現に近い感覚を持っています。「新興俳句運動は、現代俳句の母胎となる画期的な俳句革新運動であり、高度の詩意識による秀作を残した」。その平井さんこの項目の中で「自鳴鐘」を上げておられることも、心強いことですが、その継承者である寺井谷子さん。新興俳句というのは、一筋の「青い川」であったが、年月を経て今「蒼い海」になっている、と。 「青」には、若者とか青春の意がありますが、「蒼」には、老いてなお力があるという意があります。

*岬町深日にて。

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