泣きじゃくるほかに術なし大枯野 木村博昭
「香天集」55号。「泣きじゃくる」のは、子どもだろうか、大人(作者)だろうかと思い、いくつかの辞書にあたりました。ふつうは、「しゃくりあげて泣く」との記述ですが、「三省堂 現代新国語辞典」には「ときどき強く息をすうようにして泣く」とあり、「小学館 日本国語大辞典」には「声を大きく出さずにすすりあげて泣く」とあります。これは、もう大人のことだと感じました。というより、私たちは子どものころから、こうして泣きじゃくりながら生きてきたのではないかと。何もない大枯野の中で。木村博昭さん、今回の12句は粒ぞろいですね。
*岬町小島にて。
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