2019年9月28日土曜日

木枯過ぎ日暮れの赤き木となれり 西東三鬼

木枯過ぎ日暮れの赤き木となれり 西東三鬼 
「六林男よ、先程来の木枯のように、冷たい風が吹き抜けてゆくのが人生だ。でも今訪れつつある静けさのように、穏やかなときも来るだろう。夕日を集めるこの木のごとく、力をたくわえて俳句を書き続けていれば、きっとお前はその存在を多くの人に喜ばれるようになるだろう。その日がくることを祈って、この句を贈るよ」。写真は、鈴木六林男邸の客間に今も掲げられている西東三鬼の肉筆です。この一枚からこんな言葉を想起しました。本日9月28日は、鈴木六林男生誕百年の日。六林男の生誕を誰よりも喜んだのは、師の三鬼であったにちがいありません。

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