2021年7月16日金曜日

おのずからここに移りし空蝉よ  耕治

 
桑本 栄太郎
 蝉の抜け殻は、普通木の根元より1~2メートルほどの場所や高さが多いい所、中にはとんでもない場所や高さの場合があります。それでも数年地中にて暮らし、地上での羽化は自ら最適な場所を選ぶようですね!!。

大津留 直
 あれ、さっきまであそこにいた空蝉が、こんなところにいるなんてとびっくりしている作者が思い浮かぶ。しかし、空蝉が自分から移動するわけはない。風に吹かれて動いたのであろうが、おのずから移って来たとしか思えないときがあるものだ。その偶然が詩になり、「奇跡」のようなある種の必然性を帯びてきている。

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