2016年7月25日月曜日

「古本の奥」12句 岡田耕治

古本の奥 岡田耕治

音楽を着けず夏野を走りけり
かんばせを綺麗にたもつ西日かな
触れてより姿を見せず油虫
古本の奥へ冷房効いてくる
男より女友達よき冷酒
焼酎は黙って立って飲めと言う
店内を一周したる棒鮨よ
珈琲の熱きを淹れて夏氷
夏帽子今泣いた目をしていたる
四人いて高校生の木下闇
今ここを眠りたくなる百日紅
熱帯夜次次と眼が走り出す
※泉佐野市内のレストランのエントランス。

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