「新米」 岡田耕治
京都七句
それぞれの速さ集まり赤蜻蛉
大門を容れて暑さの残りけり
脚を投げ出して紅葉の三千院
ひともとの萩にしてまた揺れ始む
一万の歩数を超えて鰯雲
秋灯弥陀にくるりと髭のあり
弥陀観音勢至を開き星月夜
取れ立ての卵をかけて今年米
虫時雨仕上げまで居ることにする
温め酒しばらく離れ置くことに
新米や運ぶことのみ残りたる
黒板の前が整う野菊かな
校門の閉じられてより涼新た
質問を考えている轡虫
すれ違うときに触れたる秋桜
*大阪にも林檎の木が育っています。
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