2016年10月11日火曜日

秋祭スイッチ押せば始まりぬ 大西龍一

秋祭スイッチ押せば始まりぬ 大西龍一
第44回膳所俳句大会・花谷清特選・岡田耕治特選句。10月9日に行われた膳所俳句大会には、50人ほどの参加があり、一人二句の出句でした。大会の選者は、花谷清さん、ふけとしこさん、それに私の三人。ご参加の皆さんとともに5句選をして、そのうちの1句を特選にしましたが、たまたま花谷さんと私とが同じ大西龍一さんのこの句をナンバーワンに指名しました。
当日は、大津祭が行われていましたので、その光景かもしれません。俳句の書き方がやさしく、それでいて、俳句のもっているものは奥深い、そんな秀句です。秋祭という古から続いてきた行事と、スイッチという硬質で、現代的なモノとを配置していて、新鮮です。このスイッチはどんなスイッチでしょうか。宵宮にさきがけて、点灯した提灯のスイッチかも知れません。地車の倉庫の電灯のスイッチかも知れません。あるいは、単に目の前のテレビのスイッチだってOKです。どんどん想像がひろがるところが、この句の面白いところです。大西さん、おめでとうございます。
*膳所(ぜぜ)俳句大会が開催された大津市生涯学習センター。

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