2016年10月24日月曜日

「秋光」12句 岡田耕治

秋光  岡田耕治

いつもよりちょっと遠くへ小鳥来る
自分の木と決めて小鳥の来ていたる
秋風へ耳を澄ませることにする
雲梯を渡っていたる秋の風
牛乳とクリームパンに木の実降る
逆様にぶら下がりたる秋思かな
秋光を容れ珈琲を淹れており
全館のガラスに映り銀杏黄葉
遅刻する窓いっぱいの秋日和
誕生が遅れ木犀香りけり
光量を落としてよりのきりぎりす

和紙として開かれている夜長かな

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